あなたの介護疲れ度チェック

杉並区が介護疲れのチェックリストを作成していますので、ご紹介します。

全部で9項目ありますので、お茶でも飲みながら、チェックしてみてください。

 

1.毎日の生活に充実感がない。               はい  いいえ

2.これまで楽しんでやれていた事が、楽しめなくなくなった。 はい  いいえ

3.以前は楽にできていた事が今ではおっくうに感じられる。  はい  いいえ

4.自分は役に立つ人間だとは思えない。           はい  いいえ

5.わけもなく疲れたような感じがする。           はい  いいえ

6.悲しかったり、落ち込んだり、憂うつだったりする。    はい  いいえ

7.仕事や趣味、普段楽しみにしていることなど、たいていのことに興味が持てない状態が続いている。                    はい  いいえ

8.困ったときに、相談できる相手はいますか?        はい  いいえ

9.寝込んだ時に、身の回りの世話をしてくれる人はいますか? はい  いいえ

 

<判定方法>

以下の全てに該当する方は、やや心がお疲れのようです。

1~5で「はい」が2つ以上

6、7で「はい」が1つ以上、さらに、

8、9で「いいえ」が1つ以上の方

高齢者のご相談は、杉並区の場合、お近くのケア24が窓口となっています。

お近くのケア24がどこかお分かりにならない方は、区役所や当診療所にご連絡ください。

 

介護の期間が長くなったり、患者さんの状態が安定しなかったりすると、自分でも気づかないまま、身心の疲れが蓄積していってしまいます。こうしたチェックリストなども活用しながら、ご自身に目を向ける機会を作ってくださいね。

当院でも、今後患者さんのご家族が集まって意見交換をする場などを設けていきたいと考えています。

今日も出来なかったことの数より出来たことの数を、不幸の数より幸せの数を数えてみてください。小さい幸せ(空がきれい、ご飯が美味しい‥)も数に入れれば、結構幸せだと気付くはずです。

寝たきりにならないために

前回は、寝たきりになる原因についてお話しました。

では、寝たきりにならないためには、どうしたら良いでしょうか?

まずは、寝たきりになる原因でもっとも多い脳卒中を予防する必要があります。脳卒中を予防するには、動脈硬化の原因となるような食生活や喫煙の習慣を改善し、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病にならないようにすることが重要です。また、ウォーキングなどの有酸素運動は、生活習慣病の予防に効果的です。脳卒中は、再発の危険性が高いので、一度罹患して治癒した場合などは、特に注意してください。

そうは言っても、食の好みや生活習慣を変えるのは容易ではありませんよね。極端な変化は、ストレスになりますし、反動も大きいので、小さな目標を定めて少しずつ実行してみてはいかがでしょうか。

また、骨折を予防するには、骨を丈夫にすることが大切です。残念ながら、加齢により減少する女性ホルモンを増加させるのは困難ですが、乳製品などのカルシウムを含んだ食品やビタミンDを含んだ食品を摂取し、日光浴や適度な運動をすることが、骨粗鬆症の予防になります。特に、日本の高齢者は、食事が淡白になる傾向があるため、意識的・継続的にカルシウムやたんぱく質を摂取することをお勧めします。

さらに、転倒の予防には、家の中に手すりを設置したり、障害物や段差をなくすなどの工夫をすると良いでしょう。手すりの設置には介護保険を使える場合がありますので、市区町村にお問い合わせください。患者さんは、住み慣れた家の中で、トイレに行く時は、ここに掴まって、次はこれに掴まるなど、自分で考えた方法で歩いている場合が多いので、他の人が勝手に家具などの配置を変えてしまうと、転倒の原因になったりしますので、ご注意ください。

大腿骨頸部骨折の予防には、ヒッププロテクターの装着も有効です。

寒くなると、体の動きが鈍くなり、転倒の危険性が増してきます。

どうぞくれぐれもお気をつけください。

寝たきりの原因は?

寝たきりの原因で最も多いのは、脳血管疾患(脳卒中)で、全体の約50~60%を占めています。脳卒中は、脳の血管が詰まる脳梗塞と、脳の血管が破れて出血する脳出血・くも膜下出血に分けられますが、7割が脳梗塞です。

高齢者の半数に脳卒中が見られます。原因は、動物性たんぱく質・食塩・アルコールの過剰摂取、および喫煙などの生活習慣で、これらが動脈硬化を引き起こし、脳卒中を発症する場合が多いようです。

脳卒中になると、片麻痺や感覚障害などの症状が現われ、臥床が長引くことで廃用症候群(心身の機能低下)となり、結果的に寝たきりになってしまいます。

骨折や転倒も寝たきりとなる原因の一つです。

高齢者は、骨粗鬆症により骨量が減少し、骨が脆弱化しているため、転倒やちょっとした刺激で骨折してしまうことが多いのです。

特に足のつけ根の股関節部(大腿骨頸部)を骨折すると、歩行が困難となり、寝たきりになる確率が高くなります。

骨粗鬆症の原因には、閉経による女性ホルモンの減少やカルシウムの摂取不足、運堂不足などが挙げられます。女性ホルモンが影響することから、女性に多く、65歳以上の女性の約50%に見られます。

転倒の原因としては、睡眠薬や安定剤の服用による意識障害、歩行障害、視力障害なども考えられます。特に、夜間にトイレに行く場合などに注意が必要です。

寝たきりになる原因には、他に認知症や老衰があります。

では、寝たきりになるのを予防するためには、どうしたら良いでしょうか?

次回は、予防についてお話したいと思います。

 

「寝たきり」ってどんな状態のこと?

患者さんの中には、いわゆる「寝たきり」の方も多くいらっしゃいます。

でも、「寝たきり」とは一体どんな状態を言うのでしょうか?

寝たきり高齢者とは、寝たきりで6か月以上を経過し、日常生活を行う上で介護を必要とする高齢者のことを言います。平成3年10月には、障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)の判定基準(4段階)が公表され、BとCのランクの人が、寝たきりに分類されています。

障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)

生活自立 ランクJ 何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており独      力で外出する

1.交通機関等を利用して外出する

2.隣近所へなら外出する

準寝たきり ランクA 屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない

1.介助により外出し、日中はほとんどベッドから離れて生活する

2.外出の頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活をしている

寝たきり ランクB 屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ

1.車いすに移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う

2.介助により車いすに移乗する

ランクC 1日中ベッド上で過ごし、排せつ、食事、着替において介助を要する

1.自力で寝返りをうつ

2.自力では寝返りもうてない

「寝たきり」と言っても、一日中寝たままの状態の人だけではないということがお分かりいただけましたでしょうか?

次回は、寝たきりになる原因についてお話いたします。

みんなの朝ごはん

当院の患者さんは、80歳を超えている方がほとんどです。

みなさんこどもの頃に戦争を体験し、高度成長時代にはバリバリ働いて、家族を養い、今の日本を築いてきた方たちです。育った土地は様々でも、現在は同じ地域(杉並区周辺)に暮らしています。

このように同じ国で、同時代を生きてきた方たちでも、食の好みは様々です。

それは、朝ごはんに顕著に表れているようです。

「朝ごはんは、何を食べましたか?」という質問には、驚くほどバリエーションのある答えが返ってきます。

例えば、Hさんは、何十年もの間、朝ごはんは、コーンフレークスに牛乳をかけ、カリフォルニアレーズンを6~7粒散らしたものを食べています。それもただのレーズンではなく、必ずカリフォルニアレーズンとおっしゃるので、その辺りにこだわりがあるようです。

また、Uさんは、ご飯を好まず、トーストとミルクティー、ヨーグルト、フルーツなどを食べています。

Sさんは、オートミールを食べていると答えましたが、オートミールを食べたことがない先生やアシスタントにとっては、想像の域を超えていました。

Mさんは、カステラなどの甘いものを少量、お茶とともに食すそうです。

もちろん、純和風の朝ごはんを食べている方もいます。ご飯の硬さも、重湯から普通の硬さまで人によって様々です。

共通しているのは、沢山は食べられないことと、食事に時間が掛かることです。

何年も前の話ですが、Nさんのお宅で同じ質問をした際、料理上手の奥様が、「今朝は、トーストとヨーグルト、それにラタトゥイユを少々」と答えました。すると、先生がびっくりしたように突然「えっ?」と大きな声を出したので、奥様が慌てて「ラタトゥイユは食べさせてはいけなかったでしょうか?」と尋ねました。ところが、先生が「あのー、それは、一体なんですか?」と言ったので、みんなで笑ってしまったことがありました。今先生の頭の中にはどんな料理が浮かんでいるのだろうと想像して、吹き出しそうになりながら、私生活では、妻である私は、普段から手の込んだ料理や、ハイカラな料理を食べさせていないわが身を反省した出来事でした。

在宅で療養することの利点の一つに、ご自身が好む料理を、食べたい時に食べることができるということが挙げられます。御病気によっては、制限のある方もいらっしゃいますが、入院したことのある方は、家の食事が恋しくなる気持ちがお分かりになると思います。

みなさま、今朝はなにを召し上がりましたか?