第5回実務講座を開催しました

6月19日(水曜日)に第5回実務講座を開催しました。

今回のテーマは「ポジショニング」です。「ポジショニング」とは、寝たきりの患者さんや体に麻痺のある患者さんなど、自分で自由に寝返りをうつことができない方に対して行うものです。その目的は、主に①廃用症候群の予防(寝たきりの方に起りがちな褥瘡、拘縮、肺炎、浮腫、内臓機能の低下などの予防)、②日常生活のケア(おむつ交換、食事、口腔ケアなど)を行いやすくするため、そして③QOLの向上(苦痛や不眠を改善し、快適なベッド環境を目指すため)です。

ポジショニング自体は新しい考え方ではありませんが、今回は鈴木和浩理学療法士を講師にお招きして、最新のポジショニングの考え方と実践方法について教えていただきました。

実践のためにはベッドが必要となるため、会場は有料老人ホームライフステージ阿佐ヶ谷様にお願いして、部屋を貸していただくことになりました。

ベッド上で過ごす時間が長い患者さんにとって、体にかかる負担が少ない姿勢にしてあげることは、とても大切です。ポジショニングは、当院の院長も日頃から関心をもって勉強し、自ら患者さんに対して実践しています。ポジショニングに用いるのは、ご自宅にあるバスタオルやタオル、枕、クッションなどですが、その効果は絶大で、例えば、脳梗塞を発症してから右足を立てて寝るようになった患者さんに、バスタオルやクッションを組み合わせてポジショニングを行ったところ、右足を立てることはなくなり、「楽になった」とおっしゃっているのを目の当たりにしたこともありますし、眉間にシワを寄せて苦しそうな表情で寝ていた方が、ポジショニングをした後は穏やかな表情になったという報告を受けたこともあります。

鈴木講師は、体にかかる圧力を分散するために、なるべく広い面で支える、また体とマットレスの間に隙間を作らないなどの最新のポジショニングの考え方について、いくつかの具体例を示しながらお話ししてくださいました。

また、実践方法では、丸田さんにモデル(患者さん役)をお願いして、鈴木講師がタオルやクッションの正しい当て方を見せて下さいました。さらに、ポジショニングを行った時と、行っていない時の背中の筋肉の硬さの違いを実感してもらうため、参加者が順番に丸田さんの背中を指でプニプニ押す体験をさせていただきました。丸田さんの背中の筋肉の付き具合が、痩せ過ぎず太り過ぎずちょうどよかったためか、離れた所から見ていても、指で押した時の弾力の違いが分かりました。参加者のみなさんも、何度もプニプニ押しながら、「本当に全然違う」と驚いていました。丸田さんご本人も、ポジショニングを行ってもらった時は、普段重力なんて意識したことはないが、マットレスに当っている側には負担がかかっているのだと実感できたとおっしゃっていました。

ポジショニングは、正しく実践しないと効果が得られないので、少しでも参考になればと、参加者の皆様にはスマホでの写真撮影もしていただきました。

質問コーナーでは、今関っている患者さんにどのようなポジショニングを行なったら良いかという具体的な相談もあり、少しでも患者さんを楽にしてあげたいという、皆さまの熱意に心を打たれる思いでした。ある参加者は、「目からうろこ」ならぬ「耳からうろこがとれました」と感想をおっしゃっていました。後日、実際に患者さんに実践しているというお話も聞こえてきて、講座がすこしでもお役にたてたなら何よりと喜んでいます。しかし、ポジショニングは患者さんに関る介護者や、医療者、ご家族など皆が同様に実践しないと意味がないので、もっと広めていく必要があると思っています。

鈴木講師には、機会があれば今度は「車椅子上のポジショニング」についてお話ししていただきたいと思っています。

お忙しい中、講師をお引き受け下さった鈴木先生、快く会場を貸してくださったライフステージ阿佐谷様、お仕事終わりにかけつけて下さった参加者の皆様、そして体を張ってモデルを務めて下さった丸田さん、本当にありがとうございました。

 

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