夏の夜○○に遭遇

今年の夏も暑かったですね。今年は梅雨が長くて7月でも肌寒いような日があったため、余計に暑さを感じたのかも知れません。

犬は暑さに弱いので、夜遅くならないと散歩に連れて行くことができません。夜の8時頃、試しにアスファルトに素足をのせてみると、まだじわっとした熱を感じます。そのためか、散歩が大好きな我が家の愛犬も、夏の間は余り遠くへ行きたがりません。

でも蒸し暑い空気に包まれて歩いていても、さらさら流れる川の音を聞きながら、煌々とした月を眺めるのは楽しい時間です。

ある夜も、いつものように涼しげな川の音を聞きながら歩いていると、川沿いの柵の向こう側に何か茶色いものが動くのが見えたような気がしました。目の錯覚かなと思っていると、今度ははっきりと茶色いモフモフしたものが柵の向こう側の石垣の上を、私たちと同じ方向に向かって移動しているのが見えました。「ネコかしら。ネコを見ると反射的に追いかけようとする(でもすぐに見失ってうろうろ探し回る)ドジなワンコを連れているので、困ったな。あっちへ行ってくれないかな。」と思った瞬間、柵の間からヌッと顔が出て、思わず目が合ってしまいました。それは、目がクリッとして鼻が長く突き出ている、まぎれもないハクビシンでした。しっかり目が合ったにもかかわらず、私を怖がるそぶりも見せず、柵からスルッと出て来ると、優雅な足取りで道を横切り、民家の塀を軽々跳び越えてどこかへ行ってしまいました。その間、我が家の犬は夢中でその辺りの地面の臭いを嗅いでいて、自分の後ろで起きた異変に全く気付きませんでした。野生とは程遠いワンコです。

散歩の途中でハクビシンに遭遇したのは、今回が2度目です。数年前に民家の間からスッと出てきて向かいのお寺の門の前にスクッと立って、こちらをじっと見ている動物がいました。ネコのような色をしているけれど、体も尻尾ももっと長くて、見たこともない顔立ちをしています。思わず、「あなたはだあれ?」と呼び掛けていました。すぐにお寺の中へ消えていきましたが、その時、ふと「あ、あれがハクビシンかも」と思い当たりました。

ハクビシンという動物の存在を知ったのは、昭和の終わりごろです。家族で泊った温泉旅館で、仲居さんが「旅館の庭に夜時々ハクビシンがやって来るんですよ。人の気配を感じるとすぐに逃げてしまうので、姿を見ることは難しいのですけれど。」と教えてくれました。インターネットもない時代です。ハクビシンに勝手に「白美神」という感じを当てはめて、白くて毛のふさふさした、気高さを感じさせるような動物を想像していました。

大学の図書館で司書をしている友人は、ある日、背中や手足に湿疹が出来たため、病院で診てもらったところ、動物についているダニが原因と言われたそうです。そう言われてもダニがいるような動物に全く心当たりがなかったため、職場の環境を調べてもらうことになりました。すると図書館の天井裏にハクビシンが巣を作り、その体についていたダニが、エアコンの吹き出し口からその真下にデスクがある友人をめがけて降ってきていたことが判明しました。手足に残る無数の湿疹の痕を眺めながら、「労災がきかないんだって・・・」と肩を落とす友人に、かける言葉もありませんでした。

今は、インターネットでハクビシンを検索すると、「ハクビシンの駆除ならお任せください」などという広告が出てきます。山の中にいる時は、めったにお目にかかることができない「深窓の令嬢」のような神秘的な存在だったのに、住宅地に現れるようになってからは、すっかり害獣になってしまったようです。

散歩から戻り、ハクビシンに遭遇した話をしながら、「でも、いつも犬を連れている時にハクビシンに会うのはどうしてかしら?」とつぶやくと、うちの先生が、「食べようと思っているんじゃないの」と言ったので、まさかと思いながらも、ちょっと怖くなりました。うちの先生は、時々しらっとした顔でギョッとするようなことを言う人です。

 

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