第6回実務講座を開催しました!

10月15日(火曜日)に第6回実務講座を開催しました。久し振りのウェルファーム杉並です。4階の会場の窓からは、今日もスカイツリーがよく見えます。

今回は「認知症に伴う摂食機能障害ー評価のポイントと対策」というテーマで、言語聴覚士の濱谷葉子氏を講師にお招きしてお話していただきました。

認知症が進むと、食事に関して様々な問題が出ることがあります。

「最近ご飯を目の前にしても食べようとしないんです」「ご飯やおかずを口の中に溜めこんで、飲み込まないんです」「箸やフォークで食べ物をつつきまわしてばかりで、ちっとも食べようとしないんです」などなど、食事に関する家族からの訴えは多く、楽しいはずの食事の時間が患者さんとご家族にとってストレスになってしまうこともあります。

これらは周辺症状(BPSD)と呼ばれるもので、認知症の人すべてに起きるわけではありません。

濱谷講師は、認知症の原因疾患別の症状と摂食・嚥下障害の特徴などについてもお話しくださいました。認知症の代表的な疾患として、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症及び前頭側頭型認知症の四つが挙げられ、それぞれについて摂食・嚥下障害の特徴などの説明がありました。このうちアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症は脳の萎縮部位が異なるため、周辺症状に違いが出るとのことでした。今患者さんがとっている行動の根拠を知り、病気に対する理解を深めることは、患者さんの気持に寄り添うためにも必要なことだと感じました。

また、摂食・嚥下障害が急に現われたり、今までになかった症状が現われた時は、他の疾患も疑われるため、注意が必要とのことでした。さら現在服用している薬の影響も考えられるため、何でも認知症のせいにしないで医師に相談してみることも大切だと思いました。

それから、何と言っても食事の時間を難行・苦行の時間にしないための工夫は欠かせません。怖い顔をした家族が「はい、ちゃんと食べて。食べなきゃ死んじゃうわよ。」などと言いながら食事を促したり、殺風景な食卓で誤嚥をしないかと心配するあまり真剣な表情の家族に見守られながら食事をしたりするのでは、楽しい時間とは言い難いものがあります。

先日、よく晴れた暖かい日に、公園のベンチで老夫婦が手作りのお弁当を食べているのを見かけました。ご主人は車椅子に座っていましたが、穏やかに言葉を交わしながら、楽しそうにお弁当を食べていらっしゃいました。多分奥様はご主人の介護で大変な毎日だろうと想像できましたが、日々の生活の中にもこんな風にちょっとした楽しみを作ることができるのだと感心しました。もっと小さなことでも、たとえば食事の時間に好きな音楽を流したり、食卓に花を飾ったり、家族が笑顔を見せるように心がけるだけでも、患者さんのQOL(生活の質)は上がると思います。それが結果的に食事の時間を楽しい時間に替えるはずです。

1日に必要なカロリーや必要な水分摂取量などに捉われたり、何とか自分で食べさせることにこだわっていると、本人も家族も疲弊してしまいます。本人にとって、安全な経口摂取の目安や限界となる時期や状態等が把握されていれば、体力が落ち切る前に別の手段が講じられ、楽しく安全な経口摂取を持続することにつながるというのが今回のお話の締めくくりでした。

濱谷葉子先生、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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